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ストレスチェック制度とは? 義務?誰が受ける?背景と全体の流れを解説

ストレスチェック制度とは? 義務?誰が受ける?背景と全体の流れを解説

2015年12月より、企業には毎年1回ストレスチェックの実施が義務づけられ、まもなく7年。
結果を有効活用するためにも、ストレスチェック制度について正しく理解しておく必要があります。
本記事ではストレスチェック制度の概要をご紹介いたします。

ストレスチェック制度とは?

ストレスチェック制度とは、ストレスチェックの実施や、その結果に基づく医師による面接指導など労働安全衛生法第66条の10に係る事業場における一連の取組をいいます。

ストレスチェック制度の意図、目的は?

ストレスチェック制度の目的は、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止することです。
労働者自身に自らのストレスの状況について気付きを促し、個々の労働者のストレスを低減させるとともに、職場におけるストレス要因を評価し、働きやすい職場づくりを進めることによって、ストレスの要因そのものを低減するよう努めることとされています。
さらにその中で、ストレスの高い労働者を早期に発見し、 医師による面接指導につなげることと考えられています。

このようにストレスチェック制度が導入された背景には、仕事による強いストレスが原因で精神障害を発病、労災認定される労働者が増加傾向にあり、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止することが重要な課題となっていた状況があります。その目的を果たすため、ストレスチェック制度が新たに創設されました。

ストレスチェック制度の実施が義務づけられているのは?実施しないとどうなる

ストレスチェック制度の実施が義務づけられているのは、常時50人以上の労働者を使用する事業場であり、衛生管理者や産業医の選任義務と同様です。
ここで示す「労働者」とは、正社員はもちろんですが、パートやアルバイト、派遣先の派遣社員などの非正規社員も含まれ、雇用形態は問いません。
もしストレスチェックの実施義務があるにも関わらず実施をしなかった場合、事業者には最大で50万円の罰金が科されることが労働安全衛生法第120条で定められています。

ストレスチェック制度の対象者は?

ストレスチェックの対象となるのは、次の2つの要件を満たす者です。

① 期間の定めのない労働契約により使用される者(期間の定めのある労働契約であっても、1年以上使用されることが予定されている者)
② 1週間の労働時間数が同種の業務に従事する、通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3以上であること

なお②の場合でも、上記①の要件を満たし、1週間の労働時間数が同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間のおおむね2分の1以上である者に対しても、ストレスチェックを実施することが望ましいとされています。
また、派遣労働者については、派遣元事業者においてストレスチェックの実施義務があります。
なおストレスチェックの実施時期に休職している労働者はストレスチェックの対象者とはならないので、実施しなくても差し支えありません。

ストレスチェック制度の対象者が受検しないと罰せられる?健康診断との違いは?

ストレスチェックは事業者側に実施の義務がある一方で、労働者側に受検の義務はありません。
これは、労働者側にも受診の義務がある定期健康診断とは異なるポイントです。
ただし、2021年度にドクタートラストのストレスチェックサービスを利用した組織の統計では受検率が90.5%となっており、労働者側も受検の意識が高いことが伺えます。

ストレスチェック制度の実施手順

それではストレスチェックを実施するにあたっての手順を見ていきましょう。

ストレスチェック制度の全体の流れ

ストレスチェックの全体の流れは、以下の図の通りです。

まず事業者がストレスチェックの方針表明や社内周知等の事前準備を行います。
続いて実施事務従事者は、労働者が質問票やWebシステムなどを用いて受検ができるよう準備をし、ストレスチェック受検を行います。
受検後は、本人に速やかに結果を通知し、「高ストレス」と判定された労働者が医師との面談指導を希望した場合のみ、高ストレス者面談を行います。
また、制度上は努力義務とされていますが、組織や部署ごとに集計・分析した集団分析結果は、働きやすい職場づくりを進めるため活用するのが望ましいでしょう。
最後に、ストレスチェックの結果と面接指導の実施状況について、労働基準監督署への報告を忘れないように行いましょう。

ストレスチェック実施者、実施事務従事者とは

ストレスチェックを実施するためには、実施者と実施事務従事者を選任する必要があります。
実施者は、質問票の選定や評価方法について、ストレスチェックを主体となって実施する者を指します。
そのため実施者となれるのは法令で定められた医師(産業医)、保健師、または一定の研修を受けた、精神保健福祉士、看護師、公認心理士、歯科医師に限定されています。
事業場で選任されている産業医が実施者となることが最も望ましいでしょう。
実施事務従事者は、実施者の指示のもと、ストレスチェック実施の事務(個人の質問票のデータ入力、結果の出力や記録の保存など)に携わる者をいいます。
社内の衛生管理者や産業保健スタッフから選ぶことが一般的ですが、ストレスチェックの結果などの個人情報を漏えいした場合の責任は重大であることから、慎重に選ぶ必要があります。
また、人事部などで人事権がある人は実施者や実施事務従事者になることはできません。
これは、ストレスチェック結果が労働者の意に反して人事上の不利益な取扱いに利用されることがないようにするためです。

ストレスチェック制度の質問票とは

ストレスチェックの質問票は、制度に基づいて次の3領域を含むことが必須となっており、これらの領域は高ストレス者を判定する際に使用されています。

A:仕事のストレス要因:職場における心理的な負担の原因に関する項目
B:心身のストレス反応:心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目
C:周囲のサポート:職場における他の労働者からの支援に関する項目

一般的には厚生労働省の「職業性ストレス簡易調査票(57項目)」の利用を推奨していますが、健康経営を推進している企業においては、ストレスチェックの結果をより有効的に活用するため、ワーク・エンゲイジメントや職場のハラスメント設問が含まれた「新職業性ストレス簡易調査票(80項目)」を利用する企業が増えています。

高ストレス者、面接指導とは

ストレスチェックの結果、面接指導が必要と判定された高ストレス者には、結果通知の際に面接指導の対象者であることを伝える必要があります。
高ストレス者と選定される基準や面接指導の進め方については、こちらの記事にて詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。

集団分析とは

集団分析は、ストレスチェックの結果を事業場内の一定規模の集団(部または課)ごとに集計し、当該集団のストレスの特徴や傾向を分析し、その結果を踏まえた必要な措置を行うことです。
制度上は努力義務でありますが、集団分析には労働者がどのようなストレスを抱えているのかデータ化されていますので、職場環境改善に活用することが望ましいでしょう。

ストレスチェック制度実施の注意点

最後にストレスチェックを実施する際の注意点を3つお伝えします。

安全配慮義務

安全配慮義務とは、労働者が職場で安全を確保しつつ労働することができるよう、事業者が必要な配慮をすることです。
ストレスチェック制度においては、対象者への受検勧奨、高ストレス者への医師面談の勧奨が挙げられます。
なお、労働者側はどちらも任意であるため、強制することがないようご注意ください。

プライバシーの保護

ストレスチェックの結果や医師による面接指導の結果は、厳重に扱う必要があります。
これらを扱う業務に従事する者には、労働安全衛生法上守秘義務が課されます。
業務上知り得た情報について漏らしてはならず、違反した場合には刑罰が課される対象となります。

不利益な取扱いの禁止

労働者の以下の行為について、事業者が不利益な取扱いを行うことは制度上禁止されています。

・ ストレスチェックを受検しないこと
・ ストレスチェックの結果を事業者へ提供することに同意しないこと
・ 医師による面接指導の対象となっているにもかかわらず、申し出を行わないこと
・ 医師による面接指導の結果、解雇・雇止め・退職勧奨・不当な動機、目的による配置転換や職位の変更

さいごに

今回はストレスチェック制度の概要をご紹介しました。
ドクタートラストでは、職場環境改善にまでつながるストレスチェックサービスをご提供しています。
また、ストレスチェックの集団分析を活用した独自の人材育成・組織開発コンサルティングサービス「STELLA(ステラ)」と合わせて導入いただくことで、高ストレス者軽減、生産性の高い職場構築に役立ちます。
お気軽にぜひドクタートラストへご相談ください。

DL

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