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ストレスチェックデータ「ハラスメント設問」からみる② 受検者の年代や性別

はじめに

ドクタートラストのストレスチェック研究所では、ストレスチェックサービスを利用した累計受検者122万人のデータを活用し、さまざまな分析を行っています。今回は2021年度に80項目のストレスチェックサービスを利用した受検者約16万人の結果を分析し、ハラスメントに関する設問と高ストレス者や健康リスクとの関連について、特徴を導き出しました。

結果概要

ストレスチェック設問のうち、問77「職場で自分がいじめにあっている(セクハラ、パワハラを含む)」について、性別と年代でグラフを描くと、下記のことがわかりました。

・ 男性は10代(4.7%)から50代(7.3%)に向けて「そうだ」「ややそうだ」と回答する割合が徐々に増加し、60代(4.7%)以降は低下する
・ 女性は10代(6.7%)から20代(4.2%)に向けて「そうだ」「ややそうだ」と回答する割合が減少、その後50代(8.7%)へ向けて徐々に増加し、60代(8.1%)以降は低下する
・ 男女どちらも50歳代が一番「そうだ」・「ややそうだ」と回答する割合が高い

※年代と人数内訳
10代(女性:313 男性:425)、20代(女性:13,819、男性:16,904)、30代(女性:14,229、男性:23,156)、40代(女性:15,071、男性:25,891)、50代(女性:11,496、男性:19,366)、60代(女性:3,750、男性:8,354)、70代(女性:425、男性:967)

考察

2022年4月からは、パワハラ防止法(改正・労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律)により、相談窓口の設置など、パワハラ防止のための措置を講じることが中小企業、大企業にかかわらず義務づけられています。
各企業ではハラスメントの相談窓口案内や定期的な面談など、ハラスメント防止の対策を講じる必要があるわけですが、本研究においてのポイントは「中高年になるにつれてハラスメントを感じている人が多い」と結果が得られたことだと考えます。
パワーハラスメントという和製英語は2001年に初めて登場し、企業が原因となる社員の自殺や労災などの社会問題としてメディアにクローズアップされるようになって、今日では法律が整備されるほど、ちまたに普及しました。
それを考慮すれば、パワハラに対する価値観や行動基準の習得の機会が少なく、認知や思考の柔軟性が徐々に難しくなる中高年になるにつれて、問77「職場で自分がいじめにあっている(セクハラ、パワハラを含む)」について、「そうだ」・「ややそうだ」と回答してしまう人が増えるとも考えられます。
もちろん、年齢を経るにつれ企業からの要求が高くなるため、中高年ほどハラスメントを受けている可能性もあります。
パワハラに対する企業での取り組みでは、新卒者や若年層に向けた研修を行う企業はあっても、中高年に向けた研修を行う企業をほとんどど見かけたことがありません。
ハラスメントの対策は、社員が「何がハラスメントで、何をしてはいけないのか」について、認識をきちんと持つことから始まりますが、役職や年齢、さまざまな価値観を背景に持つ人がいる中で、統一した認識を持つには、時間をかける必要があります。
今回の結果を踏まえて、企業がそのリスクを放置せずに、きちんと対応している姿勢をつくることが、企業を守り延いては健康な職場づくりにつながると言えるでしょう。

まとめ

ストレスチェック結果から、パワハラの行為者・被害者ともになりやすいのは中高年世代であるため、中高年世代へのアクションが必要なことが示唆されました。

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