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高ストレス者率が改善した組織と悪化した組織の違いは?ストレスチェックの全尺度から分析!③高ストレス者率改善のために組織が取り組むべきこととは

ドクタートラストのストレスチェック研究所では、2021年度にドクタートラストでストレスチェックを実施したうち、2020年度の結果と比較が可能な593組織のデータを分析しています。
これまで2回にわたって高ストレス者率が改善した組織と悪化した組織の違いについて触れてまいりました。


前回までで、ドクタートラストでストレスチェックを受検した593組織のうち、高ストレス者率の改善が見られた全270組織で最も改善した組織が多かった尺度は「職場環境」と「上司からのサポート」、次いで「公正な人事評価」、「職場の一体感」と判明しています。
今回は、高ストレス者率改善のために職場では何を行うべきなのかを解説します。

Point① 上司・同僚からのサポートはストレス軽減のカギ

米国国立労働安全衛生研究所(NIOSH)による職業性ストレスモデルをご存じでしょうか。
これは職場のストレッサー(ストレスの要因となるもの)を受けてから、ストレス反応が起こり、メンタル不調が起きるまでの流れを表したものです。
たとえば仕事の量的負荷など、同じストレッサーを受けても、すべての人が同時にメンタル不調に陥るわけではありません。
ストレッサーを受けたのち、性別や年齢、性格、ものの考え方などの個人的な要因、また周囲からの欲求など、さまざまな仕事以外の要因が影響を与え、そのうえで社会的支援として、上司・同僚などがストレスを緩衝します。
それでも耐えきれなかった場合に初めてストレス反応という形で、ストレスが心身に影響を与えるのです。

この職場の緩衝要因としての役割が、上司・同僚には求められます。
高ストレス者率が改善していた全270組織において、「上司からのサポート」が改善していた組織が多かったのは、この緩衝要因としての役割がより強固に機能し始めたことにより、従業員のストレス軽減につながったのではないかと考えられます。
まずは上司としての丁寧なコミュニケーションが大切です。会話の回数だけでなく、ラインケアをはじめ、コミュニケーションの質を高めていく必要があります。

Point② 公正な人事評価が従業員に及ぼす影響

仕事をしている中で「正しく評価されていない」と感じたことはありませんか?
ストレスの裏側に価値観のずれが潜んでいるケースは多く、こうした自己評価と他者評価のギャップが生み出すストレスは、自己評価が高くとも低くともストレスになると言われています。
思った以上に周囲の評価や期待が高いことにプレッシャーを感じてしまい、つぶれてしまう人。自己評価が高いのに周囲の評価がついてこないことにストレスを感じ、モチベーションが低下してしまう人。これらを引き起こすのが「公正な人事評価」です。
こうしたギャップは、「上司・同僚は自分のことを見てくれていないのでは」という不信感につながり、価値観を大切にされていないといった感情を抱かせ、職場の一体感を失わせます。
なぜ公正に人事評価が行われていないと感じているのか、そのすり合わせを行うべく、上司による丁寧なコミュニケーションや適切なフィードバックが求められます。

Point③ 職場の一体感が生まれないことで生じるストレス

そして3つ目が「職場の一体感」。
これはストレスチェックの設問「私たちの職場では、お互いに理解し認め合っている」から導き出されます。最も不良な回答をした人の半数以上が高ストレス者として判定されていた設問でもあり、高ストレス者は互いに理解し、認め合っている職場環境を求めているとわかります。
互いに理解されていないことは、孤立感を生むだけでなく、信頼関係の構築にも影響を及ぼします。
信頼関係がなければ、どんなに上司や同僚が手を差し伸べたとしても、素直に受け取ることができなくなるだけでなく、SOSを発することもできなくなり、結果的にストレスが高まります。
職場環境改善のために取り組むべき施策の根本には信頼関係があるといっても過言ではありません。
「職場の一体感」を生み出すためにも、丁寧なコミュニケーションとともに信頼関係の構築に合わせて取り組む必要があります。

職場環境改善を重く考えすぎないで

職場環境改善というと、大掛かりな施策を立てようとする担当者さまもおられます。職場環境改善といっても、今日からでも始められる施策もあれば、何年もかかるような施策も存在しています。
しかし、職場は生きもの。日々成長し、変化していくものです。
最初から何年もかかるような施策を苦労して打ち立てるのではなく、まずはすぐにでもできる施策から取り掛かることをおすすめします。
今回取り上げた「上司かのサポート」、「公正な人事評価」、「職場の一体感」で最初に行うべきは、「質の高いコミュニケーション」です。
サポートされている実感、評価が適切だという実感、そして自分の職場の一員だという信頼関係の実感。こうした実感を得られるようなコミュニケーションを取り組むことが大切です。

次回は他社事例にもとづき、より「実感」を得られるような施策をご紹介します。
DL

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