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高ストレス者率が改善した組織と悪化した組織の違いは?ストレスチェックの全尺度から分析!④他社事例にみる改善施策

ドクタートラストのストレスチェック研究所では、2021年度にドクタートラストでストレスチェックを実施したうち、2020年度の結果と比較が可能な593組織のデータを分析しています。
これまで3回にわたって高ストレス者率が改善した組織と悪化した組織の違いに触れてまいりました。



今回は高ストレス者率改善のための3つのポイント上司からのサポート、公正な人事評価、職なの一体感について、他社事例をもとに、今とるべき施策を具体的に提案していきます。

上司からのサポートは「理由の理解」と「レスポンス速度」に注目

上司に声をかけたとき、「ちょっと待ってね」と返事があったとします。
もちろんその後きちんと時間をとってフォローをしたとしても、皆さんはどう感じるでしょうか。
忙しいのだな、次は声をかけるタイミングをちゃんと計ろう……。
そんなふうに思うのではないでしょうか。
こうしたことが続くと「上司は忙しいので後で相談しよう、要件がたまったらまとめて相談にいこう」といった習慣づけが行われるようになります。
ストレスチェックにおける「上司からのサポート」は設問「どのくらい気軽に話ができるか」、「困った時にどのくらい頼りになるか」、「個人的な相談をしたらどのくらい聞いてくれるか」の3問で構成されています。上記の例はこの「気軽に」を阻害する要因になっていると言えます。
現在コロナ禍においてテレワークが推奨され、対面のコミュニケーション機会が失われたことから、1on1の導入を行う企業も増えています。
一方では、1on1を施策として実施してもこうした、「上司からのサポート」項目が改善しないといった相談を受けるケースもしばしばあります。
じっくりと話を聞いてみると、「上司側が1on1の重要性や意図をわかっていない」、「実施はされているものの、忙しいため早く切り上げたい雰囲気が上司部下ともに伝わっている」など、手段であるはずの「実施すること」が目的になってしまい、何のために実施するのかを理解していないケースがほとんどのようです。

前回お伝えした通り、本来上司のサポートを充実させる理由はストレスに対する緩衝要因としての役割を期待するもの。理解せずに行うコミュニケーションでは当然効果を発揮することはできません。
合わせて、部下に当たる若手世代、いわゆるミレニアル世代は、デジタルネイティブで成長してきています。
その結果、SNSなどによる「いいね!」文化に慣れ親しんでいるがゆえに「即レス」に対して好感を持つ傾向にあります。
冒頭で取り上げた「ちょっと待って」の事例もそうですが、チャットコミュニケーションなどでもこのレスポンス速度が求められます。
チャットだからこそ、手が空いた時に返せばいいや、ということではなく、チャットだからこそ、まず一言「了解!〇分後に声かけるね!」といったちょっとしたレスポンスだけでもすぐに返すだけで、この人は自分を見てくれているのだという実感を抱きやすくなり、信頼感が増します。
困ったときにすぐに対応してくれる、悩んだ時にすぐ返事が来る、こうしたレスポンス速度が信頼関係構築においてブースター的役割を果たすことをぜひ覚えていていただきたいと思います。

公正な人事評価とは「納得・実感」がポイント

ストレスチェックにおける「公正な人事評価」は設問「人事評価の結果について十分な説明がなされている」に該当します。
関連する設問として「私は上司からふさわしい評価を受けている」「努力して仕事をすれば褒めてもらえる」といったものがあります。
前回触れたとおり、ストレスは自己評価と他者評価とのギャップにより生み出されます。
これは「むやみやたらに評価しろ、褒めろ」ということではなく「評価に対して本人に十分に説明を行い、納得・実感を生むことができているか」がポイントです。

評価の項目を改善しようと、サンクスカードの導入を行っていた企業での事例をご紹介いたします。
部下の成長を促すべく、良い働きをしたときや成長を感じたときに上司がサンクスカードを渡すという施策を行った企業から、今一つ効果が実感できないとご相談をいただきました。
ヒアリングを行ってみたところ、カードはもらって嬉しかったものの、みんなもらっているものだろうと感じている、つまりサンクスカードをもらうことの「意義」を感じられなくなっていた人が多かったとわかりました。
そのため、褒める内容をより具体的に、また「即レス」を心掛けて、気付いたらすぐに褒めて渡すようにしたところ、受け取り手の感じ方が変わり、こんなことまで上司は見てくれていたのかと涙を流す社員もいたほどであったとのことです。
公正な人事評価を行って行くためには、いかに従業員に実感を与え、褒められている、成長していると本人が認識すること。そして1on1等の機会をもってしっかりと評価やフィードバックを行い、成長実感を与えることが大切です。
ただ結果を伝えるだけでなく、できるようになったこと、できるようになってほしいことなどを見極めてしっかりとフィードバックを行いましょう。

職場の一体感とは、「関心」が大切

ストレスチェックにおける「職場の一体感」は、設問「互いに理解し認め合っている」が該当します。
では、「互いに理解し認め合っている」とは、いったいどんな関係性のことでしょうか。
職場において理想的な人間関係とは、チームのメンバーが互いに切磋琢磨し合う関係であると言えます。
意見交換を行う、従業員同士で同じ目標に向かい、互いに高め合うような関係です。
こうした関係に至るためには協働関係を結ぶ必要があります。
協働関係とは同じ目標に向けてともに動き、ともに責任を負う関係性です。
切磋琢磨し共同関係を築くためには、まず信頼関係の構築が大切です。そして信頼関係を構築するためには「互いに興味を持つ」ということが欠かせません。
ある企業では、この信頼関係向上に取り組むべくドクタートラストに人材育成・組織開発コンサルティングサービス「STELLA」をご依頼いただき、ともに改善に取組みました。
その中で、雑談を増やす、という施策を行ってみたところ上司が部下に対する愛着がわき、部下のミスに対する感じ方や受け止め方が大きく変わったそうです。

まずは従業員同士に互いに関心を持たせること。
関心がない、相手に興味を持てない状態では、当然コミュニケーションの活性化は行われず、信頼関係は生まれません。
信頼関係を構築すべく、いかに互いに関心を持たせるかが大切になっていきます。
雑談を増やすという施策は、仕事の内容以外のプライベートなことを互いに知るようになることで関心が生まれるだけでなく、普段から話していることで話すことへのハードルを下げ、ミスやトラブルが起きたときの相談のハードルも下がり、事態の早期発見、早期収束にも効果的です。
「仕事中に雑談なんて!」と思う方もいるかもしれませんが、もし職場における信頼感に不足感が見られるのであれば、一度試してみてはいかがでしょうか。

千里の道も一歩から

職場環境改善は、傷口に絆創膏を貼って終わり、というようなものではありません。
無印良品が「完成させないオフィス」を合言葉に、順次オフィスのリノベーションを行った話は有名ですが、このように常に理想の職場には完成はありません。
特にVUCAの時代である現在、はるか未来に予測を立てて動くのではなく、常に変化に対応していくことが求められます。
大掛かりな施策を考える前に、まずは雑談の導入や、1on1の意義づけの再確認といった「今すぐできる施策」「今行っている施策の運用改善」から取り掛かってみてはいかがでしょうか。
もし、施策や現状などにお悩みがあれば、我々ドクタートラストにお任せください。
数多くの実績からストレスチェック研究所のコンサルタントがサポートさせていただきます。

DL

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